川崎フロンターレvs町田ゼルビアの試合後のコメント

川崎は5月25日水曜日に、本拠地の麻生グランドで町田ゼルビアと35分×3本の練習試合を行った。1本目が1−0。2本目が0−0。3本目が0−1でトータルでは1−1の引き分けに終わった試合後のランコ・ポポヴィッチ監督と北井佑季選手、そして練習試合後にポポヴィッチ監督と話していた川崎の中村憲剛のコメントを紹介します。

◯ランコ・ポポヴィッチ監督
　素晴らしいピッチで試合ができてよかったです。選手のモチベーションも上がるし、集中力も高まる。そこで頭をどう使うのか。今日は日本でもトップクラスの選手を揃えたチームとやりましたが、ピンチは少なかった。集中力をもってやりましたからね。
　うちのチームは、JFLの試合でも同じ動きでやれば何も問題ないです。
　今日の試合は川崎さんから話をいただきました。そこで断る事も失礼。呼んでもらえたのは評価してもらっているということですし、受けることにしました。
　選手は自分たちがプレーする事に意欲を持つし、レギュラーを取るんだというモチベーションもある。相手を倒す、勝つというモチベーションもある。先日の山雅戦はモチベーションが低かった。ポゼッションは高くチャンスもあったが、相手のモチベーションの方が高かった。
　今日はセットプレーを与えたが、危ない場面は少なかった。集中力の大事さ。強い相手に対しても私たちのサッカーをチャレンジできた事は評価できます。流れの中で何回かチャンスを作れましたしね。それはつまり、どんな相手でも通用するということ。集中力の大事さを学んで欲しかった。
　また、今日はシーズンで出番のなかった選手たちにとってはチャンス。そういう選手がパフォーマンスを出してくれた。2〜3本目の選手は良かった。出場機会に恵まれなかった選手にとっては大きかった。今日については結果は気にしていません。選手には大事かもしれないが、大事なのはどんなプレーをしてくれるのか。そこを重視しました。
　今日みたいに選手が努力した結果として勝てないのは悲しい。だから追いつけたのはよかった。

（対戦してみて川崎の印象はどうでしたか？）
　フロンターレに関しては、今週末の試合に合わせる調整試合だったので、100％ではなかったと思います。ただ、Jの中で攻撃的なチームの一つです。

　それから中村憲剛は本当に好きな選手です。

　パスをつないで攻撃的に攻めるチームで監督もまだ若くて情熱がある。ただ、監督が変わったばかりで彼のやりたいことを浸透させるのにはまだ時間がかかるのでは？ここからシーズンが進むにつれて調子を上げてくると思う。
　関塚さんが率いている時のフロンターレは本当に美しいサッカーをしていた。その時の選手も残っていますし、もっとよくなると思う。
（天皇杯の出場権について）天皇杯の事がどうかではなくて、やるべき事をしっかりやって勝利をつかむということ。私たちの勝ちたい気持ちが大事になる。勝ちに行くためにも、やるべき事をすべてやります。
　選手にはいい経験だったと思う。1本目もいい場面があった。カツ（勝又慶典）が抜けだした場面もあった。あそこは中に2人選手がいたので、シュートではなくパスを選択しても良かった。チャンスを作る過程が大事。どんな相手でもそれは作れていると思います。


◯北井佑季
　今日は普通に出来ました。それは自信になりました。ただ、ラストの質の部分のレベルの差は感じました。ラストパスの質もそう。シュートの精度も、決定的なところでの差はあった。内容としては、こっちが押す時間帯もあったと思う。
　ぼくらの時はサイドチェンジはしない方向でした。フロンターレの試合は何試合か見ています。最初は去年と同じかなと思いましたが、今日は長いボールもありましたね。ただ、チームとしてやろうとしている事は同じで、その中にロングボールだったりサイドチェンジが組み込まれている感じ。組織の中でうまく個の力を活かしているように見えました。
　天皇杯というのは見てません。もちろん大事なんですが、そこに気を取られるんじゃなくて、目の前の1試合1試合を見ています。そこで全力を出した結果として天皇杯があればいい。天皇杯を見ていて駄目だったときの影響も大きいと思いますし。

◯中村憲剛
　ポポさんって何故だか好いてくれるんですよね。前にアウォーズで会ったときにご飯でも、という話をしていて、その後大分から離れてましたし、今日久しぶりに会えました。聞いたら住んでいるところも知らない場所ではないので、一度行きましょうということで。
（ちなみに中村憲剛は鹿島のオズワルド・オリヴェイラ監督からの評価も高い）