川崎フットボールアディクト創刊のお知らせ

ご存知の方も多いかとは思いますが、JsGOALが1月末をもって更新を終了し、新サイトの方に統合される事となりました。
Jリーグの取材情報を記事として公開する場として、本当にお世話になってきました。

JsGOALには感謝の気持ちしか無いのですが、そのJsGOALもホームゲームのみの取り扱いということで情報の半分は出せないという状況があったため前から川崎フロンターレ専用のニュースサイトを立ち上げようとは考えていました。

今回、いろんなタイミングが一致して、Webマガジンという形で、サイトを立ち上げる事になりました。声をかけていただき、クラブ側にも理解していただき了解をもらえました。掛け持ちもOKだと言われていたJsGOALの統合による運用の停止は想定外でしたが、そんな動きの中でできたのが川崎フットボールアディクトというサイトになります。

ラベル Jリーグ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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 ファールの多さは、技術と比例しているところもある。例えばトラップがずれればDFは狙いやすくなる。相手に「取れる」と思わせるトラップは、結局きわどいタックルを誘発し、それがファールにつながりやすくなる。
千葉をプレーオフ圏内へと生還させた兵働昭弘選手と彼を肩車するケンペス選手
http://www.jsgoal.jp/photo/00123600/00123681.html
後ろで見守るのは、家本政明主審。
2013年J2最終節。シーズン42試合目となる最終戦において、プレーオフ出場権をめぐる90分+ATの攻防を時系列でまとめてみました。


 前半の水戸を見ていて気になったシーンが何度かあった。フリーの状態でボールを受けた中盤の選手がパスを出せずにズルズルとドリブルするという場面である。相手を食いつかせる意味もあったのかなと思いつつ、結果的に効果的な場面を作れておらず、リズムの悪さを感じた。

 試合は結果的に0−0で引き分けるのだが、後半の水戸は、前半に感じたリズムやテンポの悪さを修正しており、そういう意味で持ち直しているように見えた。

 そんな試合後の柱谷哲二監督の言葉の中にこんな下りがあった。

「先週のゲーム、神戸戦で40本くらいパスミスがあった」

 これを聞いて、前半の水戸のリズムの悪さはボールを大事にしすぎたことに起因することを理解した。実際、山村佑樹に話を聞くと「(前節の試合もあって)大事にしようとしたところはありました」と述べ、それによって「ボールが回っていなかった」と話している。またそうした前半の悪さを踏まえ「後半はつないでいけるように意識していました」と振り返ってくれた。その言葉にもある通り、水戸の後半のボール回しは改善が見られた。

 前半のリズムの悪さを意識付けで転換できる柔軟さが水戸にあったという点で、興味深い試合だった。

 対する東京Vは、試合を通してシュート機会を作り続け、本間幸司が守る水戸ゴールを襲い続けたが1点を決めきれず。そうした決定力不足について問われた三浦泰年監督はこの試合に向けて「コンフォートゾーン、居心地のいいところにしてはだめということ」をテーマにし、厳しい雰囲気の中での練習を行なっていたという。そうした意識付けを行ない練習を組んでも結果を出すことはできなかったという点で東京Vにとっては残念な試合だった。

 ただ、無得点という結果について三浦泰年監督は「ブラジル人がよく口にする『決定力不足ではない、実力不足だ』とまでネガティブに考える必要はない」と述べ、チームの伸びしろに手応えを感じているように見えた。チャンスを作りながらの無得点という試合の責任の所在がどこにあるのかは難しい問題ではあるが、少なくともそれを解決させるための方法論を三浦泰年監督は模索している。



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 前半は、V・ファーレン長崎がセットプレーからビッグチャンスを作り続ける一方で、カターレ富山はサイドをえぐってからの攻撃で活路を見出していた。ただ、全般的にパスの精度が低く、というのはディフェンスにかけられる運動量が残っているという事と表裏一体ではあるのだが、一進一退の試合展開となる。



 低調な内容の両チームの立ち上がりではあったが、より個性を発揮していたのは湘南だった。ポジションを崩さず自陣に選手を並べ、横浜FMがマルキーニョス、端戸仁などをめがけて蹴ってきたロングボールを漏らさずカットし、横浜FMに攻撃の隙を与えなかった。

 前半40分に中村俊輔一人に先制点を奪われるが、その直後のキリノの同点ゴールにより1−1で後半へ。61分にはキリノが追加点を決めて一時は横浜FMを逆転する展開となる。スタジアムは騒然とした雰囲気に包まれるが、結局そこから3失点を喫し、再逆転されてしまった。

 チョウ・キジェ監督は試合後に「2−1になった後のゲーム運び」を課題の1つとして掲げた。ただ、高山薫を始めとする複数の湘南の選手たちによると、それは自陣に引きこもり、守備的に戦うということではないと話す。常に攻撃的な姿勢を失わずに試合を進めたいという事らしい。

 豊富な運動量をベースにした戦いにより、常にゴールを狙う姿勢を持ち続ける。それは簡単なことではない。過去を振り返れば、同じようなサッカーを指向してきた多くのチームが結果を出せず方針転換を迫られてきた。そういう点で、今後の湘南がどうそのサッカーを展開していくのか、見続けていきたいところだ。

 ちなみに高山薫は、小学校6年生だった2000年に等々力で行われた川崎F対V川崎の試合時にエスコートキッズのひとりとして等々力のピッチに立っている。そしてその時手をつないでピッチに入ったのが中澤佑二だった。小6の高山少年は当時憧れていた西澤明訓の真似をしてユニフォームのえりを立てていたというが「なんでえりを立ててるの?」と中澤に聞かれ、その理由を答えた中澤に「プレーで真似しないとね」と言われたと話していた。西澤のような芸術的なボレーシュートを連発しているわけではないが、攻守にわたる貢献によって今や湘南の左サイドには無くてはならない存在となっている。

 そんな話をしていたすぐ2m先に、記者に囲まれる中澤佑二の姿があったが、特に昔話を伝えるつもりはないとも話していた。憧れていた中澤佑二や中村俊輔と同じピッチに立った経験を不思議な感覚だと表現した高山薫だが、と同時に、憧れていた選手に、昔話をしようとしないところにプロのサッカー選手としての矜持を感じた。

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ご存じの方も多いかもしれませんが、Jリーグが開幕20周年を記念した企画をスタートさせています。
Jクロニクルベストと銘打たれたこの企画は、過去20年の歴史の中のベストゴール、ベストイレブン、ベストマッチを投票により決めるというもの。

投票期間は1月15日から5月15日まで。


加藤雅也が亡くなったのが2004年のことだからもう8年になる。大分は99年からJ2に加入するのだが、このシーズンが始まった頃、というかシーズン終盤に至るまで大分にとってJ1昇格という目標は全く現実感が伴わないものだった。加藤雅也は、そんな頃から大分をサポートしてきた一人だ。

今でこそ大分のゴール裏には一体感のある応援が展開されているが、あの姿になるまでにはしばらく時間がかかった。古参のサポーターが母体となったグループが存在する一方で、ネットを中心に集まったグループがその勢力を伸ばしていた。どこのグループがスゴいとか、悪いとか、そういう価値観は置いておいて、要するに大分のゴール裏は分裂していた。

加藤雅也は、そういう状況に心を痛めていた人だった。なんというか、ほんわかとした人柄で、少しでも接することがあれば敵になるような感じではない人だった。そんな人だったから、少しずつ時間を掛け、ゴール裏サポーターの統合のために当該グループと話し合いを続けた。

正確な進捗度合いはわからないが、02年頃から融和的な雰囲気での話し合いが始まり、05年初頭から今の形の一体となった応援が始まったという。

その後、大分はJ1に定着し年々その地力を付けていく。その結果として08年にナビスコカップを獲得し、年間順位4位でシーズンを終える。しかし09年は成績不振により降格するとともに経営破綻。10年から現行体勢へと移行する事となる。ジェットコースターのような経営のクラブではあるが、生前の加藤雅也の尽力とその遺志をいろいろな立場の人が引き継いだこともありサポーターグループは固い絆で結ばれつつ今に至る。そんな雅也が国立のスタンドに居た。

J1昇格プレーオフの決勝戦当日。大分空港からの東京便は満席状態だった。加藤雅也のご両親は、プレーオフ決勝を現地観戦しようと手を尽くしたというが、移動の便が確保できず観戦を断念。そこで加藤雅也の親友だったkazくんに雅也の遺影を託したのだという。

連れて行って欲しいと言われたら、そりゃ断る理由もない。昇格を決めた試合後に大分のゴール裏がアップになる中、kazくんが手にする加藤雅也の遺影が映し出されていた。なんだろう。その映像を見た時「良かったなぁ、雅也」という言葉が脳裏に浮かんだ。そう言うしか無かった。

来季大分はJ1で戦う。6位からの大逆転劇である。その勝ち上がりにドラマがある一方で、世の人は来季の大分の成績を横目に見つつJ1昇格プレーオフの意義を語ることになる。まだまだ返すべき借金は残っており、チーム人件費の大幅な積み増しは不可能である。ただ、あまりに弱すぎると集客に響いてしまう。非常に難しい経営の舵取りが求められるシーズンとなるがまずは残留を目標に戦うこととなる。そしてそれが大分という地方都市のクラブが生きていくスタンスなのだろうとも思う。無理をせず、身の丈経営でJ1残留を目標に戦う。そんなチームの門出の舞台に、加藤雅也が彼の親友と共に居れたことを知って、本当に良かったと思った。

そんなことを思いつつ原稿をまとめる中、ずっと千葉サポーターが歌うチャントのメロディーが頭から離れなかった。改めて、アメイジング・グレイスって深い曲だと思った。



加藤雅也の死については、過去に旧ふっとぼうずで書いたが、改めてこちらのブログに移植しておく
加藤雅也:夭折

ちなみに余談になるが、加藤雅也が亡くなった頃のJsGOALはかなりお固い編集方針を持っており、サポーターについてレポートで言及することは一切まかりならん、というスタンスを取っていた。Jリーグの公認ファンサイトという立場を厳密に捉えていたのである。だから加藤雅也の死をめぐるサポーターや選手の発言はレポートの中からは全てカットされてしまった。本当にがっかりした。ただ、そういうスタンスだったJsGOALは、今は大きく変質しており、サポーターとともにあるのだというスタンスを前面に出している。そもそも人が集まる空間があるとして、そこに集う人にドラマがあって、それこそがつたえるべき本質である。得点経過だけを追っても、そのレポートに魂が込められていないのはみなさんわかるはず。ファンサイトとしてあるべき姿を見出しているんだろうと思う。



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本日13時にはJ1昇格プレーオフの決勝がキックオフされるというのに、今更ながら先日行われた京都vs大分について振り返ってみたいと思います。

大分が6位の立場から3位の京都をうっちゃったこの一戦は、大分の1点目がポイントでした。

というのも京都には開始直後から複数のチャンスが訪れており、先制の機会を手にしていたからです。しかし、それらのチャンスを京都はものにできず。その一方で、大分がワンチャンスを見事にゴールに結びつけました。そんな1点目までの流れを振り返りたいと思います。



京都とのJ1昇格プレーオフ準決勝に進出した大分の特徴を、J2最終節の松本戦から見ていきます。

木島悠の突破」に続いては、森島康仁を起点としたカウンターです。森島の正確なフィードと、三平和司の完璧なトラップからの切り返しが素晴らしいです。シュートで終われなかったのが残念な場面ですが、京都というチームを相手にした場合、面白いオプションになると思います。
全額じゃないけど…。

京都とのJ1昇格プレーオフ準決勝に進出した大分の特徴を、J2最終節の松本戦から見ていきます。まず、面白かったのが木島悠の突破です。彼は1対1の場面でガツガツと仕掛け、突破できる個人技を持っています。田坂和昭監督が彼を60分で交代したのは、その後の試合展開を考えるとちょっと残念でした。




2012.11.18(日)に京都・西京極で行われるJ1昇格プレーオフ準決勝の京都対大分に向けて、続いては京都のプレスをかいくぐった甲府の攻撃を紹介します。

2012.11.18(日)に、J1昇格プレーオフ準決勝の2試合が各地で行われます。このうち、京都対大分を取材することにしたのでこの両チームの特徴的なプレーを取り出してみました。

京都も大分も、J2最終節は共に0−0で引き分けています。その結果、京都は自動昇格である3位の座を逃しました。また大分は自動昇格となる3位はおろか、6位にまで後退しプレーオフ準決勝のホームでの開催権を失いました。

失意の中にあると言っていいこの両チームの対戦は、どんな戦いになるのでしょうか。


11月12日(月)に阿佐ヶ谷のロフトAで行った「分析クラシコ~FC東京&川崎Fライターたちのダービーマッチ~」は、50名以上の方を集めて無事に終了しました。会場にお越しいただいたみなさん、ありがとうございました。

プレーの分析結果はプレゼンテーション用アプリで作ったスライドで説明しました。ここでは、その一部を紹介したいと思います。

まずは「川崎の守備のスイッチが入る瞬間と、その守備をかいくぐる森重真人」というテーマのものです。

トークイベントのお知らせ

追加ゲストのお知らせ 11月7日追記

ゲストとしてJ SPORTSのJ中継担当プロデューサーの土屋雅史さん @m_tsuchiya18 の参戦が決まりました。土屋さんはJ SPORTSが放送する対戦の決定から、出演者の選定、関係各部署との調整といった業務に携わっています。また、玉乃淳さんを解説に起用した方でもあります。

土屋さんは中継業務のない日はJ2リーグの取材を始めとし、高校選手権県予選や各種ユースの大会、大学サッカーといった育成年代の現場にも足繁く通われています。

当日は、Jリーグ全体を俯瞰した話に加え、中継の裏舞台を語って貰う予定です。


来る11月12日(月)に「分析クラシコ~FC東京&川崎Fライターたちのダービーマッチ~」と銘打ったトークイベントを行うことになりました。

今年2年ぶりに復活した多摩川クラシコを戦った川崎とFC東京の直接対決を軸に、それぞれのチームが今季のJ1の中でどのような戦いを見せたのかをそれぞれの監督、選手のコメントやフォーメーション図などから振り返ります。

ちなみに川崎は第19回多摩川クラシコ時が、来季札幌の監督就任が取り沙汰されている相馬直樹氏。第20回時が風間八宏現監督ということで、それぞれの監督が目指していたものについて言及し、風間サッカーのこれからと今後についての考察も加える予定です。

出演は、川崎側が江藤本人といしかわごうくん。FC東京側が、馬場康平さんと後藤勝さん。司会はスカパーなどのサッカー中継で知られる実況アナウンサーの下田恒幸さんです。


場所は阿佐ヶ谷にあるロフトAとなります。
ロフトAの当該ページはこちらを御覧ください

アクセスは以下の通り。
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/map.html

現在チケット販売中で、料金は以下の通りです。
料金は前売¥1,500 当日¥1,800(ローチケとweb予約)

ローソンチケット[L:31486]
ロフトA・ウエブ予約

ぜひ、お越しいただければと思います。

「分析クラシコ~FC東京&川崎Fライターたちのダービーマッチ~」

出演者
ライター陣:馬場康平、後藤勝 (FC東京)
江藤高志、いしかわごう (川崎F)
司会:下田恒幸(スポーツアナウンサー)

内容
FC東京&川崎フロンターレを取材するライター陣が今季の両チームとJリーグを振り返る。
一部 アノ川ヲ制圧シタノハ?
・ポポヴィッチ、相馬直樹が目指したサッカーとは
・19回多摩川クラシコ戦術分析&解説

二部 勝利の旗を掲げるのは?
・風間八宏サッカー論
・FC東京のACL挑戦記録
・20回多摩川クラシコ戦術分析&解説
・2012J1リーグ総括&残り3節の行方を予想

どうぞ、よろしくお願いします。



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U17ワールドカップメキシコ2011時の写真
中島翔哉は中央 JFAのWebより


FWとして求められる資質について考えたことがある。北京五輪に出場した大野忍がシュートを外し続け、途中交代させられた、という試合を見た後のことだ。その采配について、あるクラブのスタッフと議論になったのである。

論点は1つ。シュートを外し続ける選手の交代の是非である。

試合後の会見で三浦泰年監督に聞きたかったのは、北九州の立ち上がりの攻撃を「奇襲」とみなしてもいいのかということだった。いい内容で試合を進めながら、0−1で敗戦した26節の湘南戦が頭にあったこともあり、ロングボール主体の組み立てが不思議だったからだ。

三浦監督の答えは「彼ら(北九州の選手たち)に、裏へ長いボールを蹴れとか、後ろに繋げとか指示はしていません。彼らに判断させています」というものであり「相手が考えていないこと」を選手が判断したというものだった。奇襲かどうかを監督自身の口から聞くことはできなかったが、間接的に認めたと考えていいだろう。

三浦監督の言葉に沿うように、アンカーとして試合を締めた(チーム内の罰ゲーム的なもので金髪にして以来、それを続けている)北九州の新井涼平は「うちがつなぐのはどのチームも研究してきている。だから最初は簡単に蹴ろうと思っていました。状況を判断して、その場にあったプレーをしようと思っていました」と述べている。

北九州のロングボールへの対応を誤った千葉は、前半開始からわずか10分で2点を失い、一人が退場し、交代枠を一つ消費させられた。千葉のある選手は、北九州のロングボールに対し、対応が後手に回ったことを悔やんでた。

栃木の松田浩監督から、サッカーを戦う際に必要な概念として、孫子の兵法を引用しつつ、「正攻法で戦い、奇襲で勝つ」との話を聞いたことがある。奇襲で3点をリードした北九州は後半、そのアドバンテージを維持すべく正攻法であり持ち味であるパスワークで千葉を翻弄し、無失点に抑えた。

3-0という試合結果に対しては、北九州が後半に見せたような。そして定評の出てきたパスワークを駆使する一方、それに反するように見えるロングボールも、状況に応じて選手が判断して使えるようチーム作りを進めているという点で、千葉との間にチーム力の差が出たのだということだろう。

千葉を下した北九州は、0ー1で敗れた湘南戦後8戦6勝2分けと負けなしの戦績を続けている。順位こそ10位と前節からの変化はないが、プレーオフ圏内である6位との勝ち点差は5であり、にじり寄りつつあるところだ。湘南戦後に三浦監督が口にした「我々はまだ死んでいないということを立証できた試合だと思う」との言葉を、結果を残しつつ改めて証明した形となっている。

一方ホームで敗れた千葉は、試合後にサポーターがスタンドに居残り、抗議する姿が見られた。木山隆之監督も説明に立ったが、最後は拍手で解散となっている。あの怒りの居残りがチームにどのような力をもたらす事になるのか。この北九州戦を終えた千葉の勝ち点は57で、順位はプレーオフ圏内の5位である。







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直接取材をした14節千葉戦と22節横浜FC戦とで、町田はボールを保持し続けた。パスワークの巧みさだけを見るならば、町田は相手を圧倒していた。しかし、町田はボールを前に運ぶことができなかった。固いブロックを形成した千葉との対戦では、そのブロックの外側でしかボールを繋げられず、決定機を作れなかった。そして、ロングボールやリスタートから不用意な失点を繰り返した。

22節の横浜FC戦では、選手たちが怯えながら試合を進めているように見えた。ボールを前に運ぶために必要な自信を完全に失くしているように見えた。そんな横浜FC戦後、コリン・マーシャルは「今このチームに必要なのは自信で、それはまず1つ勝つことでしか身につけられないもの。だから勝ちたいんだ」と話していた。

後半67分のこと。大分のGK清水圭介がキャッチしたボールを森島康仁に対し低い弾道のゴールキックで蹴り出す。ボールを受けた森島が反転してファーサイドに走りこむ高松大樹にアーリークロス。これはDFにカットされるのだが、高松にパスが通っていれば大きなチャンスにつながるという場面だった。



 前半の立ち上がりに見られた川崎の悪さの理由は大宮の前線からのプレスにあった。そしてそうした試合展開を転換したのが、意図しない稲本潤一の負傷交代による中村憲剛のポジションチェンジだった。

ニュースを書きました。
J1川崎が4年目の読書推進事業に取り組む 矢島、中村らも本を推薦

J1川崎フロンターレが川崎市教育委員会と協力して行ってきた読書推進事業が今年で4年目を迎える。これは、読書を通じた豊かなまちづくりを意図した読書推奨キャンペーン。しおりを制作したり、読書啓発ポスターの掲出などとともに読書推奨リーフレットを作成し、配布するというもの。選手たちが実際に読んだ本についての感想を寄せ、冊子にして市内の図書館などに配布してきたのである。

続きはリンク先にて

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