
まずは大会の概要。
1)試合時間は前後半12分ハーフ。ハーフタイムは3分間。
2)参加した12チームを4グループに分け、それぞれのグループごとに3チーム総当たりのリーグ戦を行う。リーグ戦の結果により1位・2位・3位グループを作り、順位決定トーナメントを行って各グループの順位を決する。
3)予選リーグの順位は、勝利=3、引き分け=1、負け=0の勝ち点で決める。同一勝ち点の場合、1)得失点差、2)総得点、3)当該チームの勝敗、4)抽選の優先順位で順位を決定する。
4)順位決定トーナメントで引き分けの場合、3名のPK戦によって勝敗を決する。3名で決着が付かない場合はサドンデスに移行する。
5)対象は小学校4年生以下のチームで、8人制。
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大分県北部の中津市から久留米市田主丸町までは1時間半ほどかかるため、集合は朝7時半。早い時間にもかかわらず子供たちはすでに集まっており元気そうに話していた。
沖代JSCのチームカラーは黄色と黒ということもあって移動着はロゴが入った黒色のユニフォームである。これがなかなかかっこいい。
高橋監督と、子供を引率する保護者代表とで打ち合わせをして一路田主丸町へ。
大会自体は朝の9時からスタート。8時半から監督会議が行われるとのことだったが、遠方のチームに限り監督会議は任意。また試合開始時間も10時からに設定してもらうなどの便宜を図ってもらっていた。
ちなみに試合会場は、久留米市立船越小学校に隣接するグラウンドで、8人制の子供向けのピッチが2面作られておりすでに大会はスタートしていた。
スペースが広く作れ、多くの選手がボールに触れる機会が増えるとのことで低学年の子供向けに8人制の大会は広く浸透してきている。サッカーを始めたばかりの小学生年代の子供たちにとって必要なのは11人制のサッカーにおける戦術論の理解ではなく、その場その場でのボールコントロールの技術だという方向性を良く現しているとも言える。
ちなみに同一の小学校から2チームがエントリーしているのは沖代小学校のみ。少子高齢化が言われる中、新興住宅地ということもあって住民が流入し子供たちが年々増えているという地域特性が良く出ている。

1試合目が始まる直前に高橋監督がフォーメーションを指示する。8人制の場合、オーソドックスな陣形は2-3-2という事らしい。ちなみに守備的なチームの場合、3-3-1という事もある。もちろん基本的に陣形は自由である。
沖代Aの1試合目がスタート。3点をリードしたハーフタイムに指示がでる。後半も順調な試合運びを見せ、3点を追加して6-0で初戦を勝利する。

沖代Aが11-0で大勝した2試合目の試合後。カメラを向けると我先にと子供が集まってきた。そういう姿はインドネシアでもイランでも万国共通である。
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試合後、よほど悔しかったのかGKのマコトくんが涙を見せる場面も。それに気付いた他の選手たちが「良くやってたジャン」とか「マコトだけのせいじゃないよ」とか慰めていた。まさにチームワークである。
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3位グループトーナメントへと進んだ沖代Bだが、初戦の大川東との対戦は先制を許す苦しい展開に。しかし早い時間帯に同点に追いつくと、終盤に逆転ゴールが生まれて勝利し柴刈との決勝へと駒を進めた。
一方、予選リーグを1位通過した沖代Aの1位グループの準決勝も難しい試合展開となる。先制したのは沖代だったが、警戒していた唐津の10番の個人技で同点に追いつかれてしまった。
この試合、相手のエースであるこの10番に高橋監督は吉田くんをマークに付けていた。その10番に奪われた得点が悔しかったのか、吉田くんが10番に対してファールしてしまいFKを与える。少々距離のあるFKだったが、GKの届かないコースを狙われて唐津に逆転されてしまった。
劣勢に立たされた沖代Aだったが、ここから選手たちは頑張りを見せる。個人技でタテに突破したボールをマイナスのクロス。これを池田くんがダイレクトでシュートしてまずは同点。さらに池田くんがドリブルで持ち込んで逆転ゴールを決めた。結局この試合を3-2で勝利し、決勝戦へとコマを進めた。
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3位グループ決勝を戦う沖代Bは、開始早々にタケルくんがループシュートを決めて先制。1-0で折り返した後半にタケルくんが1点を追加するが、ここから柴刈が反撃を開始。カウンター気味に15番に1点を返されると、すぐさまタケルくんが3点目を奪ってリードを広げる。しかし柴刈も負けずに15番が2点目をゲット。3-2として一気に波に乗ろうとする柴刈だったが、ここで沖代Bの窮地を救ったのが、すでに3点を決めていたタケルくんだった。劣勢のチームに勢いを与える4点目を叩き込むと、気落ちした柴刈に追いつく気力は残っていなかった。試合はそのまま終了し、沖代Bが3位トーナメント優勝を決めた。
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1位トーナメント決勝は、大会を主催したレジェンドではなく田主丸。2対2の点の取り合いの末、PK戦を制して勝ち上がりを決めていた。ちなみにこの田主丸は予選リーグでBチームを相手に6対3という試合を演じており、そのリベンジの意味も込められた決勝戦となった
立ち上がりのスキを疲れたのか、集中を欠く沖代Aに対し、田主丸は17番の選手がするするっとドリブル突破していきなり先制点を決めてしまう。しかしここで沖代Aは慌てることなく落ち着いてすぐに1点を返し、さらに植田くんのドリブル突破をきっかけに逆転ゴールが生まれた。
前半のうちに逆転できたことで波に乗ったのか、沖代Aは後半にも2ゴールを畳みかけて田主丸を圧倒。1位グループの優勝を決めた。


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北野奨キャプテン
「みんなが頑張ったので優勝できました。監督はいろいろ、シュートとかフェイントとか、トラップとかを教えてくれて優勝できてよかったです」
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