履正社の平野直樹監督が中津東戦後の取材の中で、育成年代と報道について語っておられます。
「今はインターネットですぐにいろんな情報が出る。それで調子に乗ってしまって鼻をへし折るのが大変です」
現場で指導されている方の言葉なだけに重みがあります。
平野監督が言われている話はつまり、高校生は育成年代のカテゴリーであり、ここがゴールではないということ。だから、高校生年代の試合で素晴らしい選手に見えても、そこが彼らの終着点ではないということ。だからこそ、指導者はもちろん周囲の大人も慎重に接し、育てる必要があるという事を示しています。
その一方で、伝える側とすれば、それが育成年代であったとしても、素晴らしいプレーを見せてくれるのであれば、それはそれで評価したいと思います。その前提として、取材にしても原稿にしても、どこかで彼らを客観視するスタンスを持つ必要があるということなのだと思います。
平野監督は報道についての考えを木に例えて掘り下げています。
「木で例えるなら花が上にいきなり咲かせるのではなく、根っこの部分をね、広く深くということで成長させていきたいので、そうしないとすぐ風が吹くと倒れる。そうならないような選手を作りたいな、って思いで。みなさんの記事が彼らにとって良い栄養になればいいんですけど。ありがたさ反面、んんん、ってこと反面。育成年代ではねちょっと感じることがあります」
報じることが選手たちの励みになるような、そんな伝え方ができれば本望です。その一方で、ヒーローだと祭りあげて、プライドばかり肥大させるような接し方で可能性を潰してしまっては育成年代の情報を伝える意味がありません。
平野監督の言葉を噛み締めつつ、自戒を込めて取材に臨みたいと思います。
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