6月15日に行われた日本クラブユースサッカー選手権 関東大会2次リーグ、杉並FCユース戦において川崎U18が9−0で勝利。この結果、3年ぶりに全国大会(日本クラブユースサッカー選手権大会)進出を決めました。この試合後の今野章監督と、板倉滉、岡田優希のコメントになります。
◯今野章監督
――試合前に条件が決まっていたようですが、それでやりにくくなるという事はあったのでしょうか?
「どんな相手でも3点4点取るということでスタートから入るのは難しくなるので、それは良かったですね。逆に勝てばいいということではっきりしたという事はありました。いつもどおり入ればとぼくは思っていました」
――前半20分ごろに先制点が決まるのですが、これはこんなものだったのか。それとももう少し早く取れたのでしょうか?
「僕らの中ではあまり良くないとは思っていたんですが、予想していたよりはベタ引きというよりはしっかりブロック作れていたので、2列目の飛び出しはキーになると思って練習していました。ただくさびがうまく入らず、ボランチが落ちてサイドバックを上げるようなところだけになっていた。2列目も走ってなくはないんですが、タイミングがあまり合わなかったという20分間でした」
――という中で決まったということで先制点はもやもやを吹っ飛ばせた感じですか?
「そうですね。ああいう形で決まったのはやってたことが出たので。やっとというのはその後からも出てきたので、あのあたりからだったと思います。これがもし、4点取らなければ、という試合だったら、もっと自分たちで首絞めてた可能性はありましたね。もっと取らなきゃ、取れないし、という感じになったかもしれません。ただ、取らなければと行って、本当に取れたかもしれませんのでそれはわからないですが」
――そういう意味では、条件が決まっていなかった方が育成を考えたらよかった可能性は?
「コーチと話して伝えた方がいいのか、それとも伝えずにやらせるべきか、どうしようかという話はしてたんですが、変に取りに行ってカウンターを食らうのも嫌だったので、伝えました。勝てばいいのでしっかりやろうと伝えました。逆に大宮が勝ってたら、得失点差でうちが1位だったという事はあったんですが、でも2位以内を目指していたので問題はないです」
――試合展開は?
「前半にやって2列目はどういうタイミングで出るのか、どう関われば崩れるのか。選手の中では話し合いがあったし、こちらからもやるべきことを2点、3点伝えまして、そこは余裕を持ってやれるようになっていました。あとは出ていない選手とか、好調な選手を使うというところで、その選手たちが点を取ってくれました」
――結果的に完勝で、全国を決めました。
「そうですね。去年も苦しんで苦しんで3位で最後の最後で、ダメだったということがあって、そこは絶対に行きたくないというところで、振り返ると最初の3連勝が大きかったですね。苦しみながらでしたが、着実になんとか結果を出せたのはホッとしてます」
――これを踏まえて、プリンスですね。
「順位決定戦がありますが、プリンスに向けてレベルアップしないと難しくなる。強化してプリンス再開に向けて上げていきたいですね」
#6板倉滉(キャプテン)
――率直な今の気持ちは?
「率直に嬉しいです。マジで嬉しいです。今日も難しい試合になると思ってたんですが、試合前にヴェルディが勝ったということは知っていて、勝てばいいということで。でもドンドン行こうと話して、良かったです」
――押しながらも20分くらいまで点が決まらなかったんだけど、そこの焦りは?
「結構ずっと後ろで余裕をもって回せていて、縦に入るパスが全然なかったんですが、それが途中から上手く縦パスが入って、縦関係で連携を作ることができてたので、そこから点数が入るようになりました」
――相手はそんなに引いてなかったですよね
「そうですね。一番後ろ(川崎の最終ラインに)は来ないで、ちょっと一つ前に入ったところ(中盤)で掛けてくるという感じでした。一つのボールに対してみんなで顔を出すという事を意識して上手くボールをつなげて…。でも前半にもっと決められたシーンがあったなと思います」
――ああいう展開だとカウンターに気をつける必要があると思ってたんですが、そこはどう意識してましたか?
「後ろでしっかり準備してました。声を掛け合ってやってましたし、逆に余りすぎるということもありました。もっと出しても良かったのかなと思います。相手が一人のFWに対して3人残ってたりしたので、そこでもう少し攻撃に厚みをかけるために2枚でいいということはありました」
――前半3点、後半6点でしたが、あのペースで試合を運べば後半に相手が落ちてくるというのは考えてましたか?
「確かにずっと回してましたし、体力的にもきつくなるだろうというのはありました。でもそこで引かずにドンドン行こう、と話してました」
――ということは後半6点取れたのは相手が落ちたというよりはやり続けたことによるものだったと。
「そうですね。守備も緩めないで、相手が持ったらすぐにマイボールにして、マイボールを大事にしながらドンドン縦を狙っていくという感じです。本当に相手に対して守備も抜かずにしっかり全員が出来たというのは良かったです」
――全国に向けて修正点などはありますか?
「全国が決まってホッとしてるんですが、全国に行ったら決めきるところでしっかり決めていかないと僅差の試合が続くと思うので、そういうところでしっかり決めきれるようにはなりたいですね。全員で」
――それにしても、ナイスゲームでしたね。
「ありがとうございます」
――上の学年が行けなくて、自分たちで行けたというのは?
「そうですね、3年ぶりですかね。僕らが中3の時にユースが一度出てて、それ以来です。だからむっちゃ気合が入ってました。絶対に行こうぜと話してました。3位になった時の厳しさは去年、アントラーズに負けた時に分かってて、あの厳しさをわかっていて、予選でも去年は栃木に0−6で負けて。絶対に難しい試合というのは、特に去年出てた3年生は理解していたので。それをしっかり全員に伝えて、やりました」
――ということは経験者はゼロ。
「ぼくらは小6以来じゃないですかね。全国は。でも良かったです」
――サポーターに何かありますか?
「もちろんです。もう、最高ですね。本当に。いつも、いつも大人数で来てくれて。大宮の時もホームみたいな環境だったし、それは自分たちやってて気持ちも乗るし、それは届くので。常に高ぶった状態でできます」
#9岡田優希
――ハットトリックおめでとうございます。
「久しぶりでした。今年、初めてでした」
――試合前に、勝てばいいという状況は聞いていたとのことですが、試合にはどう入ったのですか?
「今日は緩かったんじゃないですかね。そう意識しないようにしていましたが、チームとして最初には起きてなかったというか、良くなかったです。でもそれは普通にやるように意識していました。だけど、それを徹底できなかったところはあったと思います」
――先制点は前半20分まで時間がかかったが、その一因にはゆるさが?
「はい、あったと思います」
――相手はラインはそんなに低くなかったですが。
「そうですが、そんなにプレッシャーはなかったです。人数を揃えていただけで、1点目のような形でやれば(パスワーク)もっと崩せると思っていました」
――そんなに難しくは無いとは思ってたんだ。
「はい。崩し方がチームとして見つかったのが遅かった、というのはあります。最初はみんなで下がってきて崩そうとしていたんですが、あとは途中でサイドを狙おうとしてたんですがロングボールがなかなか通らず、その時に1点目の時みたいに人数が揃ってしっかり取って崩せば、という形ができた。そこから攻めの形が見えてきた、という感じです」
――前半3得点というのはチームとしては少なかった?
「と思います。でも、それほどチャンスは作れていなかったので、もっと点が入らずに終わるかなと思っていました」
――ということは、2点目のFKは会心だったのでは?
「はい。良かったです。FKでは初めて決めました。コースが開いていたんですが、だからこそ逆に難しかったです。狙うというよりも、もう決まってるので、そこに蹴らなければ入らないので(笑)」
――全国には小学校以来。
「そうですね。みんなそれを忘れてるんです。みんなこの代、全国に行けてないからと言われるんですが、小学校の頃行ってるじゃん、と思ってます(笑)」
――岡田君の代は、全国は6年ぶり。どんな意気込みで行きますか?
「イメージがないので想像できないですが、ヴェルディとか大宮戦のような戦いになると思います。でも、やることをやるしか無い。自分たちがやることを追求していくしか無い。全国の前にプリンスもあるので、しっかり戦ってそこから全国への準備ができればと思います」
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