試合後に泣きじゃくる京都橘の選手たちの中でも、ひときわ号泣していたのが仙頭啓矢選手でした。
仙頭選手は、京都橘の決勝進出の原動力としてフルに活躍していましたし、この試合でも1ゴールを決めています。しかし、PK戦では京都橘の1人目で蹴ったPKを外してしまい、5人全員が決めた鵬翔に敗れる事に。
全責任を感じ、涙するゲームキャプテンの仙頭選手を慰めていたのが、チームキャプテンである高林幹選手でした。チームメイトからはモッチーのアダ名で呼ばれるキャプテンは、大会中に体調を崩してしまいそのままメンバーから外れることに。京都橘を率いる米澤一成監督は高林選手を外したことについて彼自身の問題ではなく「(彼が不在の時のチームの)流れを継続する事を選びました」と試合後の会見で述べています。
いずれにしても先発から外され、一番悔しいはずの高林選手は、泣きながらではありましたが泣き崩れそうな仙頭選手を励まし、そして手を差し伸べていました。共に戦ってきた男同士の、もらい泣きしそうな光景でした。
試合後、高林選手は仙頭選手について「ここまで連れてきてくれたのは仙頭だった」と振り返り、ロッカールームでお礼の気持ちを伝えたそうです。
そんな高林選手の心づかいに対し、仙頭選手は「ここまで来られたのはお前の力だと言ってもらいましたが、キャプテンの気持ちを考えると申し訳なかったです」と話していました。
かたや大会中にメンバーから外れた悔しさを抱え、かたや自分が外したPKによって敗戦した試合後とは思えない、両キャプテンの立派なミックスゾーンでの対応でした。どんなに悔しい時でも、うれしい時と同じように対応することの難しさを理解しつつ、そうできる彼らを育てたこれまでの指導者のみなさんの存在を頭に思い浮かべたいと思います。
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