川崎フットボールアディクト創刊のお知らせ

ご存知の方も多いかとは思いますが、JsGOALが1月末をもって更新を終了し、新サイトの方に統合される事となりました。
Jリーグの取材情報を記事として公開する場として、本当にお世話になってきました。

JsGOALには感謝の気持ちしか無いのですが、そのJsGOALもホームゲームのみの取り扱いということで情報の半分は出せないという状況があったため前から川崎フロンターレ専用のニュースサイトを立ち上げようとは考えていました。

今回、いろんなタイミングが一致して、Webマガジンという形で、サイトを立ち上げる事になりました。声をかけていただき、クラブ側にも理解していただき了解をもらえました。掛け持ちもOKだと言われていたJsGOALの統合による運用の停止は想定外でしたが、そんな動きの中でできたのが川崎フットボールアディクトというサイトになります。


サッカー選手の言葉から学ぶ・成功の思考法2014・日本代表の選手たちが伝える、生き方を磨くための222のヒント
サッカーキング編集部 (著)

5月12日の代表発表のあの瞬間を境に、代表選手への注目は一気に高まる。ブラジルワールドカップ開幕が目前に迫る中、日本代表選手の動向は日々各種メディアで報じられ、否応なしに国民からの注目を浴びる存在となる。並みの人間はもちろん、Jリーグを戦うプロサッカー選手でも神経質になって不思議ではない状況がある中、長友佑都の余裕のある物腰にはいつも感心させられていた。そんな長友の立ち居振る舞いの理由の一端が見えてくる言葉を先日目にした。

サッカー選手の言葉をまとめた「成功の思考法2014(フロムワン)」の中の一節である。

「彼が言うには、『頭の中からネガティブな要素をすべて捨てろ』と。
『ポジティブで埋め尽くせ』と。」長友佑都 #167
これは長友が憧れるハビエル・サネッティからもらったアドバイスで、さらには「笑顔」でいることと「なんでも楽しむこと」、「常に前向きでいることの重要性」を教えられたのだという。

こうした言葉が彼の口から出てきているという事を理解した上で、テレビに映る長友の受け答えを改めて見返すと、彼がどのような心境でメディア対応しているのかが理解できる。報道陣が自らに密着するその状況をポジティブに捉え、前向きに、楽しんでいるはず。また、メディアに対して不愉快そうな態度を取らないことで、狙っているわけでもないのに好感度が自然に上がることになる。長友が多くのサポーターから慕われる理由の一つであろう。

「状況を楽しむ」、「ポジティブに捉える」ことの重要性は、長年Jリーグや代表を取材してきた経験からもわかる。代表選手やプロサッカー選手のほとんどは(と書くのは、全てだという確証が個別取材できていないからだが、確実に全員がそうであると信じる)常にサッカーを好きで、自分で"勝手"にうまくなりたいと考え、サッカーと向き合ってきたサッカー少年たちの成長した姿である。やらされて取り組むのではなく、自らの意思でサッカーと向き合うことが、生まれ持つ能力を高めるときに大事な要素となる。何事にもポジティブに取り組むことの大事さをプロサッカー選手は自ら示している。

この本をパラパラとめくっていくと、そのほとんどがポジティブシンキングにつながる言葉で埋め尽くされている。一定の成功を成し遂げた選手はもちろん、まだまだこれからの選手もそう。挫折を経験した選手や、驕りを反省する選手の言葉も、そうした自らの過去を振り返る言葉の数々は、基本的にポジティブだ。

たとえば本田圭佑の「よくよく考えたら、一度も挫折したことないんじゃないかと。」#202という言葉は、まさにポジティブシンキングの極みである。もちろん、過去の失敗を糧に成長した選手だからこその言葉だが、今の本田があるのは、こうした思考ができるからだということは明らか。

もちろん、あらゆる状況をポジティブに捉えることは簡単ではない。そういう時にたとえば人生ゲームを引用した権田修一の「『人生ゲーム』って先に着いたもん勝ちじゃないんですよね。」#083という言葉がヒントになる。まずい状況でも、考え方によっては前向きに捉えることは可能なのである。

ポジティブな言葉が並ぶ中で、酒井高徳の「自分は、代表選手にふさわしい力はまだ全然ないと感じているんです。」#065という言葉は異質だが、続く言葉として「だからこそ、もっと自分の実力を上げていかなければならない」と補足されており一体の言葉として前向きに完結している事がわかる。

この本にある言葉を読むだけで何かが変わるわけではないが、落ち込んだ時、前を向きたいときに、この本をパラパラとめくり、自分を奮いたたせる思考回路を起動させるきっかけにするという使い方は面白いと思う。そういう意味で、積極的に前を向きたい人にはおすすめの一冊だと言える。この本の中に、前を向くきっかけを与えてくれる言葉があるはずだ。








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