死力を尽くした120分の奮闘により、日本代表は2度のビハインドを追いついてPK戦へ。
アメリカの一人目のシュートを、右足1本で跳ね返した海堀あゆみのファインセーブによって波に乗ったなでしこジャパンが、アメリカとのPK戦を3−1で制し、アジア初となるワールドカップチャンピオンの座に立った。
この試合のレポートがFIFA.comに掲載されていたので、ざっくりと訳してみました。
原文はこちら
Japan edge USA for maiden title
フランクフルトでの感動的な2−2のスコアの後、日本代表がPK戦の末にアメリカ代表に勝利し、初めてのワールドカップチャンピオンとなる。
DF熊谷紗希がPKを決め、3−1で日本がPK戦を制した。アメリカは2度にわたりリードするが、延長終了3分前の澤穂希の同点ゴールにより、PK戦へと突入する。
アメリカは試合を通して数多くの決定機を作り出し、Alex Morganの69分のゴールでリードを奪うが、90分の試合終了9分前の宮間あやのゴールにより、延長戦を戦うこととなる。Abby Wambachの104分のゴールは、澤のゴールが決まるまで優勝をもたらすかに見えた。
2度に渡って世界チャンピオンとなったアメリカは試合開始のホイッスルが吹かれた後から、強いパフォーマンスによって彼女たちの意思を見せた。試合開始25秒後に、岩清水梓をかわしたLauren Cheneyの角度のないところからのシュートは、海堀あゆみにセーブされる。
8分には左サイドにスペースを見つけたMegan RapinoeからのニアポストへのパスにCheneyが合わせるが枠をそれる。勢いを維持するアメリカは1分もたたず、Wambachがシュートを放つ。
日本はペナルティエリアのWambachへのアーリークロスに対応できておらず、Carli Lloydはゴールすることができそうだった。ボールはこのMFにとって優しいものだったが、彼女の15mの距離からの強烈なシュートはクロスバーを超えた。
Rapinoeはその数分前のCheneyを思わせる動きによってシュートするがこれも枠を外れた。
最近の試合とは違い、日本は中盤を維持しようと奮闘していた。米国は攻撃を続けており、Rapinoeの左サイドからのシュートは海堀の守るポストの外に外れた。
試合は膠着しはじめると、22分には日本の最初のシュートが放たれる。しかし大野忍のシュートは枠を外れた。
前半29分の場面では、アメリカの女子ワールドカップにおける歴代トップの得点者であるWambachが、ペナルティエリアの角から驚くようなシュートを放ち、これがクロスバーの下を叩いて跳ね返る。
日本は、前半の半ば頃から準決勝での戦いぶりを見せ始め、大野がディフェンダーの裏を突くパスをだすが、安藤梢ののいいポジションからのシュートは力を載せられなかった。
日本の最終ラインの裏をかいたCheneyは、ヘディングでのループシュートを狙うが、これはネットの上に落ちる。
アメリカは前半と同様のやり方で、後半を開始させる。ハーフタイムから4分後。Heather O'Reillyの右からのクロスはCheneyに代わり、後半から出場のMorganが押しこむが、これはニアポストに。
Rapinoeからの良いボールをWambachが上げてチャンスを作るが、O'Reillyの遠目のシュートはサイドネットにかかる。
1時間を経過して、澤は数少ないアタッキングサードでのチャンスを楽しむ。近賀ゆかりへのスルーパスを見せるが、このディフェンダーのシュートは枠を外れた。
1分後には、この試合で最も近い場所からWambachがヘディングシュートを放つが、海堀の素晴らしいセーブにあう。
◯均衡が破れる
69分に米国は、Morganの今大会2得点目によって膠着を破り、ついに優位に立つ。Rapinoeからの素晴らしいボールがMorganに通った素早いカウンターアタックは、Morganがディフェンダーを封じ込め、完璧なフィニッシュ。これが海堀の守備を破った。
22歳のMorganは、優勝した2008年のU20ワールドカップ決勝での北朝鮮戦と同じく、大きな機会での強さを再び証明した。
日本はその12分後に、右からのクロスによってアメリカのディフェンダーが混乱する中、優位なポジションにいた宮間の至近距離からのシュートがHope Soloの守りを破り、同点に追いつく。
残りの時間は攻め合いとなり、近賀とO'Reillyとがいい位置からのシュートを放つが、均衡を破ることはなかった。その結果、90分では決着がつかず。これは6回の女子ワールドカップ決勝において4回目の事である。
戦いはオープンな展開となる。Morganの2人のディフェンダーを斜めにかわして局面を打開して放ったシュートが延長前半最初のシュートだった。
延長前半の終了1分前に、米国がリードを手にする。Morganからの精密なクロスを、至近距離からWambachが強烈なヘディングで決める。これがWambachにとっての今大会4点目であり、その全てがヘディングシュートだった。
残り5分。近賀がGK、Soloの飛び出しをかわしてボールを押しこむが、キャプテンであるChristie Ramponeがこれをクリアして同点ゴールにはならず。
しかし、そのあとに続くコーナーで、澤が宮間からのコーナーを流しこみ同点に。残り時間は3分だった。このゴールによって試合はPK戦となるのと共に、5得点の澤を得点王へと導いた。時間がない中、岩清水がプロフェッショナルファールによって退場となる。
Shannon Boxx、Carli LloydそしてTobin Heathが外し、米国は最初の3人がミス。その一方、永里優季のシュートはセーブされるが、日本はアジア初のタイトルを手にする事となった。
プレーヤー・オブ・ザ・マッチ : 海堀あゆみ
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