8月31日に駒場スタジアムにてU20女子ワールドカップ準々決勝のドイツ対ノルウェーが行われ、4−0でドイツが勝利しました。この結果、9月4日に国立競技場で行われる準決勝は日本代表対ドイツ代表となりました。
準決勝進出を決めた試合後の監督会見に臨んだドイツ代表のマレン・マイネルト監督は質問に対する丁寧な受け答えが印象的な方でした。そんな会見中の出来事です。
試合に関する質問が続く中、こんな質問が出ます。それは「去年のW杯のリベンジの意識はありますか?」というものでした。これに対するマレン監督の回答は「その質問が必ず記者会見で出るはずだと思っていました」という言葉で始まります。そして、「去年のW杯ではゲームを楽しみました」と続けました。
さらに「日本チームは素晴らしいチームだったからこそ、ドイツのサポーターからの応援を受けました。ただ、もちろんドイツ人として自分の国で(自国代表が)負けたのは心が痛いです。ですがそれは別の話です。いいチームを応援するのは当然だと思います。
これはU20の大会ですし日本は素晴らしいホストです。ですから日本戦は手に汗を握る試合になることを望んでいます」と回答しました。
ここまでであれば、なでしこに負けた悔しさと、好ゲームを楽しんだということを上手く伝えた回答だった、という話なのですが、このあとに印象的な出来事がありました。会見場の隣の席に座っていたドイツ代表スタッフが、マレン監督に向けて何度か親指を立てたのです。「いい回答だったよ」という事でしょうか。
回答の冒頭でこの質問を想定していたと述べていることから、親指を立てた代表スタッフと共にマレン監督はこの回答に対する練習を行なっていたのかもしれません。もしそうなのだとすれば、彼女たち(監督も代表スタッフも共に女性です)のやってきた舞台裏での準備を少しだけ垣間見ることができたといえるのかもしれません。
ドイツ女子代表は体の大きさを生かした強さはもちろん、足元の上手さも持った手強い相手です。まともにぶつかり合ってもヤングなでしこは体格では勝てないため、いかにして日本らしいパスワークを出せるのかが準決勝でのポイントとなりそうです。
先日行われた準々決勝の韓国戦では後半、夜露に濡れた芝に対応できずヤングなでしこはパスワークを乱してしまいました。ああなってしまうと勝利はおぼつかなくなります。吉田弘監督は宮城でそうした傾向は出ていたとも話しておりその対策として「足元にピタっとつける」ことをあげています。ドイツとの準決勝では、スペースへのパスと足元のパスとの頻度により、芝の状態を推測するというマニアックな見方もできそうです。
いずれにしても、9月4日には国立競技場に一人でも多くの方にスタジアムに足を運んでいただき、ヤングなでしこの活躍を後押ししていただければと思います。
チケット情報→ローソンチケット(公式代理店)
FIFAの公式サイト
※ちなみに1992年1月1日以降生まれのみなさんは、U-20として準決勝も決勝戦もカテゴリー3であれば500円で購入できます。
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