3月1日にJFAハウスにて、2012シーズン JFA Media Conference on Refereeingが行われました。
これは2012年シーズンのJのレフェリングについてのスタンダード(基準というような意味)を解説するものとなります。
一昨年は手のファールについての適正化。昨年のノーマルフットボールコンタクトを認めるという変更がありましたが、今年の最も大きい変更点がユニフォームの裾出しに対する注意が消えるということでしょう。これは3月3日のゼロックススーパーカップから適用されるそうで、アクチュアルプレーイングタイムが増えることが期待されます。
ということで、そういう話がでた2012シーズン JFA Media Conference on Refereeingについて、簡単なレポートです。
松崎康弘審判委員長
一昨年、手のファールをきちんと取ろうという事にしたら、最初は混乱しました。ただ、その後ゴール前のファールが少なくなりました。
去年はノーマルフットボールコンタクトは認めようと。倒れても正当なものであれば笛を吹かないようにしようと。
それが選手にはファールがあっても頑張れるならがんばろうというメッセージになったと思います。
結果的に昨季はFKがJ1で7%減少。J2は5%減少と大幅に減少しました。
1994年には1試合平均で47のファールがあったんですが、2011年は平均で31にまで減りました。
退場も減っていて、J1では47が37に減りました。
そうした傾向もあり、J1は反則金を払うチームがなくなりました。
警告もなくなってきましたし、安全になってきました。
その一方で、反スポーツ的ファールが増えました。警告数は多少増えています。J2で多少増えて、J1で減っています。
ホールディング。
止めなければチャンスになるような場面。
シミュレーション。遅延。異議も増えた。
選手が少し考えていただけば、これは減ると思います。
アクチュアルプレーイングタイムは増えていません。
これは何が原因かというと、異議だったり反則での対応が増えたのかなと?
FKやGKからの再開が遅いのもあるのかもしれません。
FKをきちんとやろう(ポイントに制止させる)という話や。スローインをちゃんとやろう(頭の上を通過させる)と。これはよくなりました。
また、3月3日のゼロックススーパーカップからになりますが。シャツ裾出しが変わります。
これはマナーの問題、身だしなみの問題で、レフェリーが注意していました。
ただ、世界ではやっていない。競技規則には書いていないことです。世界を見るとメッシも出してる。代表チームも出している。そこはおかしいのではないかと。ということで、裾出しに関しては、言及しないという決定をしました。
ただ、すぐにいいよということになると、だめなので、試合前の整列の時に入れようという事でJはやります。
この点は、アクチュアルプレーイングタイムを伸ばすのに役立つかもしれません。競技規則に書いていないので。
裾を入れてよ、というと対立になる。それを言わない事で、選手との関係が上手くなるのかなとも思います。
小幡真一郎さん
今期の目標は次のとおりです。
1つめは正しいフィジカルチャレンジ。
レフェリーも正しいプレーとファールを見極める。
2つめはフェアプレーの尊重。ホールディング、異議。そういうものを少なくしたい。
3つめはスピーディーな展開。日本のストロングポイントのスピードを生かしたい。スピーディーなプレーを目指します。
最後はリスペクトあふれる清々しいサッカーの創造。もう一度見たい、やってみたい。それを多くの人に見てもらいたい。
今年の目標はこの4つとなります。
そういうものを念頭にスタンダード映像を作成しました。
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この後、16シーンが選ばれたプレー映像について、それぞれ「ノーファール」「反則」「反則+警告」「反則+退場」を判断してシートに記入して、最後に答え合わせとそれについての解説が行われました。
ちなみに同じものもJリーグの選手はやっており鳥取の戸川健太が16問全問正解。町田のアルディレス監督が15問の正解だったとのこと。
ちなみにメディア向けのイベントでしたが、1人が全問正解。1人が15問正解という好成績を残しています。
江藤の点は聞かないでください笑。
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今のJでは、欧米のように倒れこむことが恥の概念としては見られていません。しかし、U17などの大会で「日本は倒れないね」と評価されたという話もあります。ユース年代だけの傾向なのかもしれませんが、もしかしたら今のJアカデミーの地道な指導が選手たちの意識を変えつつあるのかもしれません。
それに対し、ぼくらメディアやサポーターも、意識を変えていかなければならないと思います。
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