概略と注意点
大分県別府市でフットボールカンファレンスが開催されている。98年からスタートしたフットボールカンファレンスは今回で7回目。今回はワールドカップ南アフリカ大会直後という事もあり『2010FIFA ワールドカップ南アフリカ・テクニカルスタディ』がテーマとなった興味深い集まりとなっている。
なお、講演の最中にリアルタイムで文字に起こしたため、どうしても一定の範囲で言葉が抜けている。ただし、文意自体は大外ししておらず、またそうするためにある程度言葉を丸めてお伝えする。
100%完璧な状態でのテキスト化ではないという点をご了承していただければと思う。また、何らかの問題が生じた際の責任は、江藤が負うものとする。
小野剛
それは選手も良さを感じていた。チームが良くなってきた。あとでワールドカップを振り返って、ぐっと上がったと思ったのは、逆境の後。いくつか小さいのがあったのが、2008年の札幌のウルグアイ戦はその一つではないですか。
岡田武史
確かにこのウルグアイ戦は暑い中、Jの過密日程で組んでいました。ある意味いろんな状況があり、そう組まざるを得なかったが、この試合、選手は選ばれてがっかりだとは思っていないとは思うが、選ばれたから来ましたと。そして出ろと言われて出ました。こうやれてと言われてやった。完敗で帰りますと。それは代表チーム以外に自分のチームがあるから。その時、このチームに対するロイアリティを持たせないと何回やっても同じになる。それはかなりショックでした。負けて悔しくなかったらサッカーやる資格がないわけですし、このチームで悔しさを感じられなかったら成長はない。
2年弱、こんなことを繰り返したら、ここで進歩しなかったら勝てない。進歩させる為にどうするのか、かなり悩みました。
小野剛
この敗戦の後の最初のキャンプでひとつの大きな目標を出すわけですよね。
岡田武史
2010年のワールドカップ出場はそれを信じたら絶対になる。しかし無理だと思ったらそれは実現しない。
2008年10月7日
岡田武史
バーレーン行った後でしたかね。
黒板に書いたんですが、南ア大会でベスト4に入って世界を驚かそうと。それに本気でチャレンジしてみないかと。可能性については、おれは可能だと思いました。
しかし、試合に出ろ。そこで、こうやれといわれて戦った。帰りました。これ自分のチームではない。みんなでやって戦って喜ばないと自分のチームになっていない。
バーレーン戦で負けたときに戦術、タクティカルに加え、サッカーのバックグラウンドにあるチームマネージメントをやらないとダメだと思った。
ベスト4という目標は代表では作っていなかった。
Jでは目標とフィロソフィーを作っていたんですが、代表ではむりだと思っていました。
そこで、中心になる3人の選手を呼んで本気で狙うと伝えました。
酒飲んだらダメ、痛い痛いとすぐにピッチに転げててもダメだと。そういうのを乗り越えないとだめなんだと伝えましたが、だけど、そいつらはやると言ってくれた。
全体ミーティングでそういう事を行ってもだめなんですね。みんなで顔を見合わせて「どうなんだろう」となる。だけどリーディングの選手に言えば広がると思ったんです。
それで毎回、本気でベスト4を目指そうと問いかけ続けた。2年間進歩するには、自分たちのチームにするしかない。そこで、やってくれとお願いするしかない。本気でベスト4を目指すんだと。
心理学の事を考えて、問いかけ続けた。手紙を書いた。DVDを作りました。そして最終的に目標は高いところがあったほうがいい。そしてそれを全員が目指してくれた。
コックの西さんが本を出すという事でライターさんが取材に来られたんですね。みんなに取材して最後に来たんです。「岡田さん、全スタッフが同じことを言っている。どうしたんですか?」と。
何もしてない。だけどドクター、ホペイロ、コックさんが本気で勝たせてあげたいと思った。ドクターがご飯食べてないと思ったらドクターに伝える。みんなが勝たせてやりたいと思ったら、誰かに伝える。それが良いスタッフなんですね。
川崎フットボールアディクト創刊のお知らせ
ご存知の方も多いかとは思いますが、JsGOALが1月末をもって更新を終了し、新サイトの方に統合される事となりました。
Jリーグの取材情報を記事として公開する場として、本当にお世話になってきました。
JsGOALには感謝の気持ちしか無いのですが、そのJsGOALもホームゲームのみの取り扱いということで情報の半分は出せないという状況があったため前から川崎フロンターレ専用のニュースサイトを立ち上げようとは考えていました。
今回、いろんなタイミングが一致して、Webマガジンという形で、サイトを立ち上げる事になりました。声をかけていただき、クラブ側にも理解していただき了解をもらえました。掛け持ちもOKだと言われていたJsGOALの統合による運用の停止は想定外でしたが、そんな動きの中でできたのが川崎フットボールアディクトというサイトになります。
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