2回戦の藤枝東戦を見る限り、京都橘は今大会は難しいのかとも思っていた。しかしこの試合では、内容を伴って市立船橋を上回る試合運びを見せる。
ポイントとなったのは、市立船橋の攻撃陣を封じ込める京都橘の守備の堅さである。#5清水遼大と共にCBを勤めた#3林大樹は「ファーストディフェンダーが行ってくれていたので、ピンチはありましたが大丈夫でした。ここ2戦苦戦してましたが、市船に無失点でしっかり戦えていたので、手応えは感じました」と振り返る。
京都橘の堅守を崩せない市立船橋はサイド攻撃に活路を見出すが、クロスが合わず思うようにゴールに迫れない。
試合が動いたのは後半開始早々の45分。#10小屋松知哉が裏に抜け出し市立船橋のGK#1志村滉が守るゴールをこじ開ける。
この先制点によってメンタルバランスが崩れた試合は、前にかかる市立船橋対まずは無失点で乗り切りたい京都橘という構図で進む。
守勢に立たされた(ように見えた)京都橘の戦いについては、米澤監督は指示したものではなく選手の判断だったと証言。また、#3林は「受け身になるとやられるので、ラインを必要以上に下げないようにしていました」と振り返る。客観的に見た場合に市立船橋は攻勢に出ていたが、それに対して京都橘の選手たちは必ずしも引いて守ったという感覚ではなかったようである。
また、京都橘#3林の言葉から推測すると、市立船橋が効果的な攻撃を組み立てられなかった理由として、京都橘はある程度最終ラインの高さを維持し、全体をコンパクトにして市立船橋の攻撃の自由を奪う守備を見せていたということが言えそうだ。
市立船橋の攻撃を凌ぐ中、京都橘は、後半66分に#10小屋松が#8藤村洋太とのパス交換によって市立船橋の最終ラインを崩し、1対1を落ち着いて流し込んで2点目を奪い試合を決定づけた。
試合終盤に市立船橋は猛攻に出るが、京都橘はそのすべてを弾き返してタイムアップ。2−0で勝利して国立競技場への切符を手にした。
号泣して取材を拒否する市立船橋の選手を横目で見つつ#3林は「真剣勝負の中で勝てて、悔しがる人もいて喜べる人もいる。次はそういうのをしっかり自覚して試合に臨みたいです。先輩から(優勝旗を)取り返してくれということは言われていましたし、今年は3年生に来年のプレミアリーグ昇格をもらったので、その恩返しという意味でも国立で優勝したいと思っています」と国立での戦いの抱負を口にした。
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