高円宮杯U-18サッカーリーグ2013 プリンスリーグ関東2部開幕戦 川崎フロンターレU-18vs國學院大學久我山高校:レポートとコメント
今野章新監督にとって川崎U18での初試合となったプリンスリーグ関東2部開幕戦は、川崎U18が等々力に國學院大學久我山を迎えて行われた。
共にパスサッカーを指向する事が伝わる内容ではあったが、両チームのゴール前では、お互いの守備の良さもあり思うようにパスを繋げないという時間帯が続く。そんな両チームが決定的に違っていたのが、チームとしてトップの選手を使いこなせていたかどうかという点。川崎U18はトップに入った#22岡田優希を思うように使えず。一方の国学院久我山は、トップの#10富樫佑太を使うことでリズムを作った。
試合が動いたのは、前半13分のこと。ゴール前での競り合いのこぼれ球を、富樫が鋭い出足でゴールに流しこみ、国学院久我山が先制。前半終了間際の45分には、川崎U18ゴール前で手にした直接FKを#9小田寛貴が直接ねじ込み、リードを2点に広げる。
2点を追いかける後半の川崎U18が攻勢に出る中、62分には国学院久我山にPKが与えられ、これを#11松村遼が落ち着いて蹴り込んで決定的な3点目が決まる。
後半、川崎U18は#25板倉滉、#32岸晃司といった選手を投入するなどして挽回を目指すと、69分に#10脇坂泰斗が難しいシュートを決めて1点を返す。さらに試合終盤には猛攻撃を仕掛けるが、守備意識を高く持った国学院久我山の壁を崩せず。試合は1−3で川崎U18が敗戦することとなった。
以下、両チームの監督と、川崎U18の選手コメント
◯李済華監督(國學院大學久我山高校)
強風で、天然芝で、という慣れない状況の中でよく戦ったとおもいます。リーグで、初戦が一番厳しい戦いになるという中で、勝ち点3をとれたのは良かったです。
何試合かプリンスは中止になっているので、風の強さは気にかけていました。初戦なので、私達は警戒していました。強いチームと初戦に当たったな、思っていましたので、その中でしっかりやってくれればよかった。そういう意味では本当にラッキーという気がします。
10番の富樫(佑太)はすごくいいと思います。もう1点取れるチャンスが有りましたが(GKの位置を見て放ったロングシュートがクロスバーを直撃した)、本当に彼はいいですね。彼は今までのストライカーとは違うタイプで、いいプレーヤーだと思います。私が見てきた中では一番いいセンターフォワードです。
◯今野章監督(川崎フロンターレU-18)
自分たちがやりたいことを相手にやられて、テンポよくトントン繋がれて、自分たちは正直何も出来なかったかなという印象でした。
風があって、芝の長さ。いつもは人工芝なのでボールが走るんですね。それは言ったんですが、パスが強く蹴れず、ずれちゃう。いろんな判断をする部分はあったんですが、それは言い訳なんですが、相手もそうですし。そういうところで判断しますし、スペインからの遠征帰りで、思った以上に全体が動けなかったというのは感じました。でも、取った後相手のディフェンスラインが高いのでタイミングだけを合わせれば行けるという状態は出ていたので、それを選手たちが見つけていたのかどうか。
スペインでは強い相手にパスサッカーで崩して、地元のファンも応援してくれたんですが、それを出せないと意味が無い。選手にも言いましたが、相手は3人で作って、前を向いたりしてた。やりたいようなことをやらたのが悔しいですね。自分たちがトレーニングしてたことを出せなかった。出させてあげられなかったというのは、ちょっと等々力でやれてフロンターレファンにどんなサッカーをするのかを見せるって時にこんなサッカーをやってたらね、こんなサッカーなのかと思わせてしまったというのは、すごく悔しいです。勝負に勝てなかった。悪くても、内容が良ければというのはあるんですが、負けましたしプラスして目指しているものもちょっとも出せなかったのでその両方の悔しさがありました。不甲斐ない試合でした。
1点返しましたが、欲を言えば落ち着いて外を使えば決定機もありましたしもう1点くらいは取らないと。取られた前半の最後のところ。慌てて掴んじゃうというのは課題で、それを注意してたのにやられてしまった。失点のところの方がまずは悔いが残ります。攻撃の方は悪いなりに修正できるというか。
サッカーというのはこんなものなんですが、言ったのは1点取られてもスペインでもバタバタと失点することがあったんですが、それは何があっても慌てずにということは言ってました。前半1−0で行ってればまだまだ、選手は変わったのかもしれませんが。全部言いわけですが。
スペインからは2日に帰ってきました。でも、ホームなのでそこは勝たないとダメです。
2部でしっかり上に上がるために勝っていかなければならないですし、甘くないよという部分は選手には話しました。そこで僕と含めてどういうサッカーをさせてあげるのかというのは次の一週間に向けて全部はできないかもしれませんが、もう一度1からやろうと。修正を含めてらしさを出せたらと。もちろん勝利を目指してやりたいと思います。
◯#10脇坂泰斗(川崎フロンターレU-18)
内容的には、後半は良かったので勝ちたかったですが、前半の失点が響いたと思いました。早い段階で失点しないということは意識をして前にセーフティーにやってたのですが、そこで失点したのが敗因だと思います。
前半はつなぐスタイルがあまりうまく行かなくて、相手の流れになってしまったんですが前半の途中からしっかり怖がらずにボールを回せたので、それは後半もできていたので、後半のようなサッカーをしてしっかり勝ちきら無いとプリンス1部にはいけないと思います。
相手チーム、どこがとかじゃなくて全試合で勝たないとダメだったので、あまり相手どうこうは関係なくて、しっかり自分たちのサッカーをしようと話し合っていました。
ゴールのあのターンは狙ってたんですがあんなにきれいに決まるとは思っていませんでした。練習でもああいうのは意識してやってました。
トップ下だったんですが、岡田(優希)に入る回数が前半は少なかったので、あまりチャンスにならなかったのですが、岡田に入ると起点になってくれるので、そうなると後半はチャンスが増えましたね。
前半はつなぐという意識はあったんですが、ちょっと受け身になってしまい間延びしてしまっていました。そこで取ってもすぐに付けられなくて、そうするとセットされちゃう、というのはありました。それでミスが増えました。ただ、前半でも入った時はチャンスになってゴール前まで行けていたので、そこでまたぼくも関わっていけたらと思い、やっていました。
うちのディフェンスが裏を警戒したというのもあると思うんですが、そこでぼくらも間延びしないように下がってあげて、そこでもう一度作ることが足りてなかったのかなと思います。
今年はうまい選手が多くてだれがでてもおかしくない中でやっているので、みんな必死で練習に取り組んでます。チームも仲がいいのでそういうところで声は出し合っていけているので、いい雰囲気でできてます。
練習からしっかりボールを持っても怖がらないということをやっているので、前半はちょっと焦ってしまったんですが、後半は全員が落ち着いてやれたのかなと思います。
リスク管理と、セットプレーと、ファールをしないというところだと思うので、取られてもしっかり前に立って守備すれば問題なかった。そこは直して行きたいです。
◯#22岡田優希(川崎フロンターレU-18)
点とるチャンスは僕も、チームにもあったので、そこで決めきれなかったのが一番の原因かもしれません。
前半に関しては簡単に外に逃げていたように思います。後半はちょっと中でボールを回してという話をしたらボールが出てくるようになりました。久我山はサイドを狙っていて、そこでサイドに出しちゃうと狙っている。そうするとタテのコースも無くなってしまう。そういうところかなと思いました。それに前半のうちに気がつけばよかったんですが、気がついたのがハーフタイムだったので、それをロッカーで話したら、中、中、を狙ってそこからの外だったらよくなる。僕のところにもボールが入ってくる回数も増えました。
ゴール前でもっとチャンスを作れる自信はありました。
岸(晃司)が入った後は、岸が前で張れるので、その場合は近くの位置を取りながらという感じです。サイドに出るというイメージはありません。サイドにはいますが、そこから中に入っていく感じです。
◯#4太田賢吾(川崎フロンターレU-18)
アシストは、決めた(脇坂)泰斗がすごかったです。
今日は開幕戦、等々力でみんなで気合が入っていて、いい準備をしてきたつもりなんですが、言い訳になるんですがスペインに遠征してて、帰ってきたばかりで少し今日はみんんな体が重い感じでした。自分もそういうのは少なからずあったかもしれません。
前半は(岡田が)孤立してる感じでした。それを試合中から直していかないといけないんですが、今日はちょっとできてませんでした。PKとFKで2点取られているのでもったいなかったです。
今年は、サイドバックなんですが、得点とかアシストといった点に絡むことは意識していこうと思っています。あとは攻守で1対1で負けない、勝つ。ディフェンスですが仕掛けて行きたいと思っています。
今日は相手も僕達とおなじようなポゼッションスタイルで、力負けしたという感じがあります。
◯#21深谷星太(川崎フロンターレU-18)
1失点目のところはもうひとつ早く出ていれば、止めれたところでした。ポジショニングの微妙なズレだったり予測できていなかったりでもったいなかったです。あとは前半の段階でなかなか自分たちで修正できなかったのがもったいないところでした。やっぱり、そこを修正出来ればもう少し流れも変わったと思います。全体的に見れば前半がポイントでした。そこを改善しなければならないとおもいます。
前半が無駄だとは思わないですが、公式戦というのは練習試合とも雰囲気が違いますし相手の勢いも違う。そこでもう一度気を引き締めてやらないとダメだということは改めて感じました。あとは、個人としても今日の試合はワクワクしてたのですが、まだまだ力不足だということを感じたので、前向きに捉えて次の試合に勝てるようにしたいです。
飛び出すところは自分の長所なので、失点の後に何本か改善して出れたのは一つ良かったところです。それは良かったんですが、ペナルティエリア外の処理が良くなかったのでそこは課題です。
後半も、自分たちがやりたいサッカーといっても相手が引いていたということがあるので、できたかというとできてないと思います。結果からしても負けなので。内容も濃くはなかったと思うので、改善すべき点は多いです。ただ、自分がやるべきことをやらないと、チームにも貢献できない。また週末あるのでしっかり準備したいです。
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