川崎フットボールアディクト創刊のお知らせ

ご存知の方も多いかとは思いますが、JsGOALが1月末をもって更新を終了し、新サイトの方に統合される事となりました。
Jリーグの取材情報を記事として公開する場として、本当にお世話になってきました。

JsGOALには感謝の気持ちしか無いのですが、そのJsGOALもホームゲームのみの取り扱いということで情報の半分は出せないという状況があったため前から川崎フロンターレ専用のニュースサイトを立ち上げようとは考えていました。

今回、いろんなタイミングが一致して、Webマガジンという形で、サイトを立ち上げる事になりました。声をかけていただき、クラブ側にも理解していただき了解をもらえました。掛け持ちもOKだと言われていたJsGOALの統合による運用の停止は想定外でしたが、そんな動きの中でできたのが川崎フットボールアディクトというサイトになります。




 前半の立ち上がりに見られた川崎の悪さの理由は大宮の前線からのプレスにあった。そしてそうした試合展開を転換したのが、意図しない稲本潤一の負傷交代による中村憲剛のポジションチェンジだった。

 前半の立ち上がり。川崎はトップ下の位置のケンゴにボールを集められなかった。大宮の積極的なプレスによって思うようにパスを繋げられなかったということが一つ。またカルリーニョスと青木拓矢の2選手が激しいプレスをケンゴにかけていたという事も無関係ではなかった。

 そのケンゴが、稲本潤一の負傷交代によりボランチにポジションを下げることでカルリーニョスと青木拓矢からのプレッシャーの機会が減る。さらに、東慶悟がの守備面での負担が増加。稲本一人を見ていればよかった東慶悟は、ケンゴと大島僚太とをケアしなければならなくなったのである。こうした出来事が複合して川崎の試合内容は前半25分ごろ以降改善するのである。

 風間監督は会見の中、ペースを掴み直すに至る過程の説明として、悪い時間に「割りきってしっかり守って自分たちの距離でボールをもてるようになった」と述べている。そして3トップのサイドの選手として先発した楠神順平が、稲本交代後に矢島卓郎と2トップのポジションに移動した事により「2トップにした事で楠神順平が自由に動いていて、変化が生まれた」と振り返る。柏戦でも浦和戦でも、そしてこの大宮の立ち上がりの時間帯にしても、川崎はタテパスを狙いすぎていてボールロストを繰り返し、自分たちのペースを作れなかった。直近の2試合の反省を踏まえ、悪い時間帯に思い切って守ったことが、ペース挽回の下地にあったのである。

 また、楠神順平の自在な動きも大宮を戸惑わせるのに十分なものだったようである。なにしろ、矢島のケンゴとのホットラインは強烈で、ここをどう抑えるのかが川崎対策の筆頭に挙げられるものだからだ。だからこそ、その矢島の周りを自由に動く楠神は、厄介な存在となっていた。

 ポジションの変更による効果について楠神は、「始めはサイドでしたが途中イナさんが交代してノボリ(登里享平)が入ってきて、それで真ん中に入ってあいだあいだでどんどん触れた。それで徐々に良くなっていたと思います」と述べ、矢島との2トップのやりやすさについて言及している。またケンゴも「トップ下からボランチに入ることで、前を向く回数は増えたし、あそこでボランチが前を向くと、相手も来なきゃいけないし、そうすると今度はクスが空いてきたりする」として、ポジションチェンジに起因する試合内容の改善について説明している。

 ケンゴはさらに、彼自身のボランチへの移動により「ラファエルとかヒガシくん(東慶悟)とかがオレのところに来ると、(プレッシャーが弱まる事になる)後ろ(=最終ライン)で更に(試合を)作れる。ボランチで前を向くというか、タテに入れていくというのはそういう効果があると思う」と話し、大宮の守備戦術を崩す効果があったのだと振り返っている。

 67分の大島僚太の先制点は、ケンゴから楠神へのラストパスがきっかけ。また71分の楠神のCKからのゴールも、元をたどればケンゴから楠神に出たスルーパスからのカウンターでの決定機だった。そういう意味で、狙っていたものではないにせよ、川崎はアクシデントを元にしたフォーメーション変更によってペースをものにし、そのまま大宮を押し切る事となった。

 ところで大宮にとって痛かったのは、序盤の攻勢を得点につなげられなかったことであろう。あそこで先制できていれば、川崎の焦りを誘発できていた可能性は高かった。また、結果的に2失点してしまうが、2失点とも最初のピンチは菊地光将がブロックしており紙一重のプレーだった。楠神は大島が決めた1点目を振り返り「あのまま抜いてシュート決めたかったんですが、たしかキクさんだったと思います。あの壁にやられました(笑)」と述べている。楠神のシュートを一度は菊地がブロック。「クスくんからこぼれてくると思っていました」という嗅覚を発揮した大島が一枚上手だったということであろう。また、CKからの楠神の得点になった、その前の楠神のカウンターの場面でも「いいボールだったし、抜けだした。かわしていい感じやなと思ったんですが、キクさんが後ろから止めてきた」と楠神は決定的なチャンスを止められたその場面を苦笑いととともに振り返っていた。ちなみに風間監督の指導により、裏を取るタイミングを体得しつつある矢島は、その菊地を攻略できなかった。この試合で大宮は2失点を喫しているが、その両方の場面で、まずは菊地が立ちはだかっていた。そういう意味で、大宮にとって頼れる壁であるのは間違いない。






初めての方も、何度かお越しいただいている方も「ふっとぼうず」を訪れていただいてありがとうございます。もしこのブログを気に入ってもらえましたらRSSフィーダの登録をお願いします。簡単に更新情報を受け取れるようになります。また江藤高志のツイッターアカウントもありますので、合わせて登録していただければと思います。

0 コメント:

コメントを投稿

top