川崎フットボールアディクト創刊のお知らせ

ご存知の方も多いかとは思いますが、JsGOALが1月末をもって更新を終了し、新サイトの方に統合される事となりました。
Jリーグの取材情報を記事として公開する場として、本当にお世話になってきました。

JsGOALには感謝の気持ちしか無いのですが、そのJsGOALもホームゲームのみの取り扱いということで情報の半分は出せないという状況があったため前から川崎フロンターレ専用のニュースサイトを立ち上げようとは考えていました。

今回、いろんなタイミングが一致して、Webマガジンという形で、サイトを立ち上げる事になりました。声をかけていただき、クラブ側にも理解していただき了解をもらえました。掛け持ちもOKだと言われていたJsGOALの統合による運用の停止は想定外でしたが、そんな動きの中でできたのが川崎フットボールアディクトというサイトになります。

 話を総合すると、駒澤大高にとっては必然的な勝利だったようである。

 決勝ゴールの#11須貝暁は、後半に2本ほど決定機を外す。だからこそ、メンタル的に落ちかけていたときの、チームメイトからの声が救いになったという。例えば決勝点をアシストした#8黒木海人は「CKの時に捕まえて『落ち着けよ』と」話しかけている。その声にも励まされた須貝のゴールは、不思議なまでのどフリー状態。それについて須貝は動き直しをしていたと話す。マーカーの#5植田直通に対し「一度後ろに下がって」マークを外し、そこから「植田ともう一人の間に入りました」と解説してくれた。ちなみにそうした予備動作については、大野祥司監督から教わったという。

 前半押され気味に見えた駒澤大高が、後半になって盛り返したのにも訳があった。前半、大津の左サイドハーフ#11宮本清史朗が駒澤大高の右サイドを崩し続けており、試合のアクセントになっていた。駒澤大高の大野監督は、その宮本対策として、後半48分に右サイドバックの#13倉本裕希に代えて#14東呈次を投入。ボランチに入っていた#6宮崎力太郎を右サイドバックに入れるのである。そしてこの采配がピタリとはまり、宮本の攻撃はパタリと止まる事となる。

 これまでの数大会を通して見てきた大津の印象は、個よりは組織を重視するチームである、というもの。つなぐべきところはちゃんとつなぎ、試合をきっちりと組み立てられるチームだと考えていた。そしてその組織性が大事な局面で個を抑制し、ここ一番で勝ちきれない要因となっていたのだろうと分析していた。それがこの開幕戦に関しては、1対1で積極的に仕掛ける場面が目立っており、これまでの印象をいい方向に転換させられていた。「なかなかやるな」と。しかし、その思いを持ち続けられたのも前半終了まで。後半に入ると、前述のとおり宮本の左サイドからの崩しを防がれた場面を筆頭に大津の仕掛けはなりを潜めた。

 大津の仕掛けについては#10若杉拓哉が、駒澤大高のビデオをチェックした上で「今日はサイドから行こう、という話はしていました」と述べている。つまり大津は意識的に1対1で仕掛け続けていたのである。しかし、駒澤大高の対応により、大津は後半その仕掛けを無効化されてしまう。つまりあの仕掛けが駒澤大高を相手にした「大津・特別バージョン」であったのなら、その戦いを断念し「大津・普通バージョン」に戻せればよかったのである。しかし、彼らはそれができなかった。前半のいいイメージが残っていたのか、最後まで試合を立て直すことができず、そのまま時間を浪費してしまった。

 そんな大津の変調を象徴に示しているのが、決勝点の場面であろう。ゴール前にクロスを入れた黒木がボールを奪った相手は、前半の大津最大の武器であった宮本。ボールを奪った黒木は、自らが励ました須貝へとピンポイントのクロスを入れるのである。

 ベンチワーク。そしてピッチ上での選手間のコミュニケーションを総合した上で、この試合の勝者として駒澤大高の名が刻まれる事は十分な妥当性を持っていた。

0 コメント:

コメントを投稿

top