試合開始早々に1点をリードされた日本代表は、試合開始直後からそうだったように、対戦しているのがブラジルであるということを必要以上に怖がる素振りを見せる事がなかった。1対1では勝負を挑み、攻守にわたって戦い続けた。その姿勢やよし。だからこそミスが散見されたのが残念だった。相手へのパスミスが見られた清武弘嗣を始めとし、長谷部誠のプレーも精彩を欠いていた。遠藤保仁の縦パスは、少々遠目の距離からのものだったという難しさも有り、距離感が合うことがなかった。
一人ひとりの歯車が少しずつずれた結果、日本代表はリズムに乗り切れず。もちろん1点をリードしたブラジル代表は余裕を持った試合運びを見せる事になる。世界最強のブラジルがホームの声援を受け、深みを持ってパスを回し始めた時、それに対向するのはかなり難しいタスクだった。
この試合を前に、密かに願っていた展開があった。ホームの期待を背にブラジル代表がなりふり構わず攻めてくる。守勢に回らざるをえない日本代表が攻撃をしのぎつつ、ワンチャンスを虎視眈々と狙う。そんな試合展開に持ち込むにはリードするか、そうでないまでも少しでも長い時間を同点の状態で進める必要があった。そうなっていれば、日本代表にとっては最高のテストケースとなったはず。敵地での強敵からの攻撃を凌ぐ練習として。
そうした機会を前半開始早々に失ってしまったのが残念でならない。あの失点を事故と捉えるのは可能だが、その事故が国際試合では命取りとなる。挽回を喫して臨んだ後半開始早々の48分に2失点目を喫しているという事実を持って、世界一を目指す(選手が存在する)チームとしてはチグハグな試合運びをしてしまったと結論づけるべきだろう。
ブラジル代表に敗れること自体は仕方ないと思う。ただ、その負け方が残念でならない。せっかくのチャンスを浪費してしまったという点で、残念な負け方だった。
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