県立高校の西目高校は、そのメンバーの半数が地元の由利本荘市の出身者だという。そしてそれ以外の大半が秋田市からの生徒というチーム構成なのだそうだ。そんな、純粋に秋田県内出身者で固めたチームが予想外のパスワークサッカーを展開していて、それが新鮮な驚きだった。そして思いがけず蹴っていた山陽のサッカーにすこしばかり落胆させられた。
西目の畠山啓監督は山陽について「もっと前線からプレッシャーがかかってきて、私たちはやりにくいゲームになるんじゃないかなと。後半の立ち上がりのようなゲームになるんじゃないかという想定でしたが、思ったよりも前半はプレッシャーが来なくて、きちんと固めていたという感じですね」と振り返る。全国大会の初戦という事を考慮して、山陽は慎重に試合に入ったのだろう。
そうやって前半の40分間の時間を浪費する事が良かったのかどうかはわからない。ただ、プレスのポイントを前に上げ、ペースを掴みかけた後半の立ち上がりの時間帯の戦いを見ていても、スピードのある萬代翼や高い技術を持つ武田健生といった選手をうまく使いこなせたかどうかは未知数である。
そう考えると、シュート数で14本対5本と上回り、コンスタントに山陽を押し込んでいた西目がPK戦で大会を去らざるを得なかった事は残念である。
80分間の試合が終わり、PK戦に入る前に円陣を作っていた西目の選手たちから「勝ってディズニーランドに行こうぜ!」という言葉が出ていた。年を越せなかった彼らは、果たしてディズニーランドに行けたのかどうか。それがすこしばかり気になる試合後だった。
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