川崎フットボールアディクト創刊のお知らせ

ご存知の方も多いかとは思いますが、JsGOALが1月末をもって更新を終了し、新サイトの方に統合される事となりました。
Jリーグの取材情報を記事として公開する場として、本当にお世話になってきました。

JsGOALには感謝の気持ちしか無いのですが、そのJsGOALもホームゲームのみの取り扱いということで情報の半分は出せないという状況があったため前から川崎フロンターレ専用のニュースサイトを立ち上げようとは考えていました。

今回、いろんなタイミングが一致して、Webマガジンという形で、サイトを立ち上げる事になりました。声をかけていただき、クラブ側にも理解していただき了解をもらえました。掛け持ちもOKだと言われていたJsGOALの統合による運用の停止は想定外でしたが、そんな動きの中でできたのが川崎フットボールアディクトというサイトになります。


被災地からのリスタート: コバルトーレ女川の夢
佐藤拓也 (著)

コバルトーレ女川については、ガイアの夜明けや、報道ステーションなどで、選手たちがかまぼこの配送や給水活動などの復興支援活動を行っていたことが報じられておりご存知の方も多いだろう。この本はそのコバルトーレ女川に関わる人達の足取りを記した一冊である。

著者の佐藤拓也自身も被災地に居住している一人。本書では震災から1ヶ月後には被災地に取材で入っていると記されている。ただ、そこでカメラを向けられなかったと告白しているのが興味深かった。彼は彼自身も震災によって不自由な生活を強いられており、被災者の気持ちを想像出来ていたはず。だからこそ、冷徹に被災地を伝えることが出来なかったのだろう。被災地を見た時に、報道する側の人間に徹しきれていないところに彼の人間臭さを感じた。

そういう気持ちの熱さを持つ人間が体当たりでぶつかったことで、被災者たる登場人物たちも、素直な心情を吐露しているようにも思える。

1年後の再開を約束して、2011年の1年間の活動を休止すると発表した際の近江弘一GM(手書きの新聞で有名な石巻日日新聞の社長)と選手との緊迫したやりとりなどは、その両者からの証言があって初めて描写できたものなはず。丹念な取材が垣間見えてくる。

そもそもコバルトーレ女川という東北の地域リーグに所属する小クラブの話には、全くお金になる要素はない。ただ、それでも、被災地の現状とそこからの復興を伝えたいという心情の元、こうして一冊の本にまとめたその心意気は同じサッカーファミリーの一員として見習わなければならない部分だと思う。

構成上、似たような話が何度か出てくることがあるのが気になったが、全般的に読みやすい本である。

いずれにしても、被災した地方クラブを取り巻く人達が見せる泥臭いエピソードの数々が、作者の筆力により伝わってくる一冊だった。


関連リンク
高政のオンラインストア
(本書にも出てくる高政さんの製品が買えます。贈答品にしたり、ホームパーティーで使ったり、自分で食べてみたりしてください。実際に復興支援の集まりの際に取り寄せてみましたが、美味しかったです。日常生活の中でも復興支援は行えます)

アイスブレイクメニュー集
(東日本大震災復興支援とサッカーをライターとしてどうすれば結び付けられるのかを考えて作った本です。JリーグとJFAとに協力してもらいました)

イギリス人が、コバルトーレ女川FC救済ページを立ち上げる(動画付き)
(書籍内でも紹介されている支援活動)







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