川崎フットボールアディクト創刊のお知らせ

ご存知の方も多いかとは思いますが、JsGOALが1月末をもって更新を終了し、新サイトの方に統合される事となりました。
Jリーグの取材情報を記事として公開する場として、本当にお世話になってきました。

JsGOALには感謝の気持ちしか無いのですが、そのJsGOALもホームゲームのみの取り扱いということで情報の半分は出せないという状況があったため前から川崎フロンターレ専用のニュースサイトを立ち上げようとは考えていました。

今回、いろんなタイミングが一致して、Webマガジンという形で、サイトを立ち上げる事になりました。声をかけていただき、クラブ側にも理解していただき了解をもらえました。掛け持ちもOKだと言われていたJsGOALの統合による運用の停止は想定外でしたが、そんな動きの中でできたのが川崎フットボールアディクトというサイトになります。


後半67分のこと。大分のGK清水圭介がキャッチしたボールを森島康仁に対し低い弾道のゴールキックで蹴り出す。ボールを受けた森島が反転してファーサイドに走りこむ高松大樹にアーリークロス。これはDFにカットされるのだが、高松にパスが通っていれば大きなチャンスにつながるという場面だった。

正確かつスピード感のあるゴールキックは清水の特徴の1つで、攻撃をスピードアップするのに欠かせない武器となっている。記憶している中ではこの試合ではこの1本のみだったように思うが、それが不思議だった。少なすぎるのではないかと感じたのである。清水にそのことを聞いたところ「サポートがないと展開できないので、前に2〜3人いるときに蹴るようにしている」との事。この説明を聞いてなるほどと腑に落ちた。試合後の会見で田坂和昭監督が激怒していた部分と符合したのである。

田坂監督は「今季一番内容の良くない試合を、特に前半はしてしまい、それは私の指導力のなさだと。選手を上手く動かすことができませんでした」と話し、その理由として「気持ちの面もそうなんですけど、もっと具体的に言えば、やはり受け手の反応が悪すぎるんですよね」と述べている。田坂監督は、去年の就任時から出し手よりも受け手の重要性を選手たちに言い含め、練習を続けていたという。ところがこの試合ではその動きが出せていなかったと話す。

大分は森島という非常にわかりやすいターゲットを持っている。その森島に対し、2列目以降の選手が思うようにフォローすることができず、ボールを引き出す動きができていなかった。その理由の最も大きな部分として、東京Vの速攻に腰が引けていた部分があったのだろうと考えた。東京Vは右サイドの森勇介が大分の左サイドを次々と攻略。田坂監督は左サイドで先発したチェ・ジョンハンを前半であきらめざるを得なかったほど。

選手間の距離が遠く、受け手が上手くフリーのスペースに顔を出すことができない大分は、ボールを前に運べない。前半の大分は、ボールを回せたとしても東京Vの作るブロックの外側にとどまっており、PKを奪った場面を除けば、チャンスらしいチャンスはセットプレーに留まっていた。

勝ち点28で並ぶ相手との直接対決ということもあり、大分が過緊張に陥ったという側面があったのかと考えたが、対戦相手の東京Vの和田拓也自身はそんな雰囲気は大分からは感じられなかったと話す。そしてむしろ長らく大分に勝てていなかった(05年の勝利以降6戦2分け4敗)東京Vの方が意識していたと話す。

長らく大分に勝てていなかったその負の歴史を転換すべく、東京Vは積極的にプレスを仕掛け、ハイボールの競り合いで大分に楽をさせず、セカンドボールを少なくとも五分の状態に持ち込んでいたという。そうした献身性が、試合展開を大きくたぐり寄せることとなった。

田坂監督は「選手を上手く動かすことができませんでした」と嘆いたが、だからといって大分の選手たちが試合の中で楽をしようとしていたはずがない。大分の選手たちも動きたかったに違いないが「どう動くべきか」の共通理解が徹底できていなかったのだろう。それは事前のスカウティングに基づくものなのか、それとも、試合展開を読み、自律的に動くようなチーム作りの結果によるものなのかのどちらかという事になるのだが、いずれにしても、結果として大分は動けなかった。3−1での東京Vの勝利という結果は、そういう意味では公平なものなのだろう。



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